出版NPO「本と温泉」設立10周年を記念して出版された新訳『At Kinosaki』。 この小説写真集とも呼べる1冊は、志賀直哉の死生観について新たな解釈を試みたテッド•グーセンによる英訳と、志賀のテキストに触発された写真家 川内倫子の滞在制作による城崎の自然と街並みを写す写真作品を組み合わせたものです。 現代に生きるグーセンや川内の視線と、100年以上前に書いた志賀直哉の想いが交錯する、まったく新しい『城の崎にて』となりました。 ページをめくるたびに新たな城崎の風景が広がります。
カランコロンと下駄を鳴らすそぞろ歩きの音を始め、この温泉まちから聞こえてくる色んなオノマトペが長ーい1冊のジャバラ絵本に。
下駄型のユニークな表紙をひらいていくと鮮やかな切り絵作品が現れ、その一大絵巻の中には町の来歴を表す多くの人や場所が隠れています。
繊細な切り絵を眺めるのもよし、ゆかりの人物を探して遊ぶのもよし、飾っておいてもよしという『城崎ユノマトペ』。
地場に根ざした出版の新しい方法を考えるNPO「本と温泉」の最新刊は、絵本です。志賀直哉、万城目学、湊かなえと城崎温泉ゆかりの作家たちとの共作を続けてきた「本と温泉」。
子育て世代の多い若旦那衆の興味は、いよいよ絵本づくりにまで及びました。
読者をあっといわせる物語の構成と斬新な造本で知られるtupera tuperaを何度か城崎温泉にお招きし、そこを歩き、味わい、温泉に浸かっていただいた末に生まれた本が『城崎ユノマトペ』です。
2016年山本周五郎賞受賞の作家、湊かなえの書きおろし。
城崎へ行くのではなく、城崎へ“帰る”という女性が、ひとり喪失感を抱えて城崎を訪れる。その喪失感を埋めてくれたのは、かつて城崎を訪れた母との思い出と温泉、そして蟹でした。
本物の蟹の殻を思わせる特殊テクスチャー印刷。
殻から身を抜くように箱から取り出し、じっくり味わってみてください。
広島の因島出身、淡路島在住の湊かなえにとって、城崎は家族で訪れる安らぎの場所。書きおろしの新作となる本作は、著者が何度も滞在した城崎での記憶を背景に描かれた、小説家の母を持つ娘の物語。付き合っていた男と別れ、5年務めた会社を辞めた主人公は、10年ぶりに城崎温泉を訪れた。こころにポッカリと空いた「何か」を埋めるために。思い出の地で彼女は何を見つめ、何に気づいたのか。温泉と蟹が記憶のトリガーとなり、喪失したこころをやすらげる、あたたかな短編です。
小説家万城目学が城崎に滞在し、志賀直哉の足跡を追体験して書かれた書き下ろし新作。志賀直哉が、「城の崎にて」の中で投石によって死なせてしまったイモリへの “殺しの罪” と、小説家の創作の源泉を探る温泉奇譚。
本と温泉レーベル第二弾となる本作は、『プリンセス・トヨトミ』などを知られる小説家、万城目学による完全書き下ろしの小説『城崎裁判』。志賀直哉は「城の崎にて」で、小さな生き物たちの儚い命と自分という人間の死生観を描きましたが、万城目は、志賀が「城の崎にて」の中で犯した “殺しの罪” の責任の所在と、小説家の創造の源泉を巡る、不可思議な世界を作り出しました。文豪たちはなぜ温泉地で物語を書いてきたのか、名作「城の崎にて」はなぜ城崎温泉を経て書かれたのか。それがわかるかもしれません。
アーティスト・イン・レジデンスならぬ、「作家・イン・旅館」を経て書かれた、新しい温泉地文学の誕生です。
──これは本当に本なのか。そう、これは本なのだ。こんな妙ちきりんな小説を書いた物好きはどこのどいつだ。そう、私だ! などと、ひとりニヤニヤしてしまうような、不思議でたのしい一冊を作る仕事にかかわれたことを、とても光栄に思います。城崎にしかない、世界に二つとない本です。ぜひ、お湯につかって読んでください。ただし、表紙がタオルだからって、そのまま身体は洗わないでくださいね。 万城目学
ストーンペーパーという非常に耐水性の高い紙を使い、温泉にゆっくりと浸かってもらいながら、まさに浸かっているその温泉の物語を読む。贅沢と言えばいいか、不思議と言えばいいか、これまでにないまったく新しい温泉地文学のかたちになっています。
そして、水を弾く紙につけるカバーとしてオリジナルのタオルを製作。「本と温泉」マークを分解構成して、温泉の雰囲気をグラフィックとして表現しています。
『城の崎にて』が、詳細な注釈付きで二冊組みでよみがえりました。2013年の発売より、版を重ねて好評販売中。増刷ごとに変わる箱の色はお楽しみ。
“小説の神様” と呼ばれる作家志賀直哉が、1907 年、城崎逗留の記憶を記した短編「城の崎にて」。1903 年、東京で山手線にはねられ怪我をした志賀直哉が、治療のため訪れた城崎で小さな生きものの命に見た自然感を記した物語です。
文庫にしてわずか十数ページの小説に、網羅的な解説を試みた超 “解説編” を合わせた二冊組。直接体験してもまだ知らない城崎が、この本にあるかもしれません。
「本と温泉」の本は城崎温泉のお店でのみご購入いただけます。
旅館サンルート | 豊岡市城崎町湯島1040-1 | 0796-32-2479 |
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西村屋ホテル招月庭 | 豊岡市城崎町湯島1016-2 | 0796-32-3535 |
ときわ別館 | 豊岡市城崎町湯島1013 | 0796-32-2814 |
古まん | 豊岡市城崎町湯島481 | 0796-32-2331 |
西村屋本館 | 豊岡市城崎町湯島469 | 0796-32-2211 |
つたや | 豊岡市城崎町湯島485 | 0796-32-2511 |
三木屋 | 豊岡市城崎町湯島487 | 0796-32-2031 |
喜楽 | 豊岡市城崎町湯島495 | 0796-32-2503 |
但馬屋 | 豊岡市城崎町湯島453 | 0796-32-2626 |
泉都 | 豊岡市城崎町湯島540 | 0796-32-2521 |
大和屋 | 豊岡市城崎町湯島427 | 0796-32-2018 |
まつや | 豊岡市城崎町湯島371 | 0796-32-2134 |
小林屋 | 豊岡市城崎町湯島369 | 0796-32-2424 |
こぢんまり | 豊岡市城崎町湯島257 | 0796-32-2570 |
川口屋本館 | 豊岡市城崎町湯島274 | 0796-32-2914 |
山本屋 | 豊岡市城崎町湯島643 | 0796-32-2114 |
しののめ荘 | 豊岡市城崎町湯島757 | 0796-32-2411 |
泉翠 | 豊岡市城崎町湯島753 | 0796-32-3355 |
錦水 | 豊岡市城崎町湯島759 | 0796-32-2024 |
若代 | 豊岡市城崎町湯島737 | 0796-32-2754 |
富士見屋 | 豊岡市城崎町湯島730 | 0796-32-2624 |
月のしずく | 豊岡市城崎町湯島503-6 | 0796-32-3120 |
赤石屋 | 豊岡市城崎町湯島786 | 0796-32-3333 |
山しろや | 豊岡市城崎町湯島245 | 0796-32-2110 |
三國屋 | 豊岡市城崎町湯島221 | 0796-32-2414 |
みつわ | 豊岡市城崎町湯島220 | 0796-32-2451 |
小宿 縁 | 豊岡市城崎町湯島219 | 0796-32-4870 |
つばきの | 豊岡市城崎町湯島781 | 0796-32-2131 |
湯楽 Kinosaki Spa&Gardens | 豊岡市城崎町湯島463-2 | 0796-32-4680 |
川口屋城崎 リバーサイドホテル | 豊岡市城崎町湯島880-1 | 0796-32-2611 |
大西屋水翔苑 | 豊岡市城崎町桃島1256 | 0796-32-4571 |
お宿 芹 | 豊岡市城崎町桃島1297-1 | 0796-32-3368 |
天望苑 | 豊岡市城崎町桃島85-3 | 0796-32-3661 |
イガキフォトスタジオ | 豊岡市城崎町湯島624-5 | 0796-32-4151 |
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Book store iChi | 豊岡市城崎町湯島605 | 090-1893-5621 |
伊賀屋 | 豊岡市城崎町湯島529 | 0796-32-2657 |
さんぽう西村屋 本店 | 豊岡市城崎町湯島463-2 | 0796-32-4680 |
城崎堂 | 豊岡市城崎町湯島445 | 0796-32-2002 |
まるさん物産店 | 豊岡市城崎町湯島406 | 0796-32-2352 |
坂本屋酒店 | 豊岡市城崎町湯島407 | 0796-32-2047 |
ふるや物産店 | 豊岡市城崎町湯島429 | 0796-32-2649 |
花兆庵 | 豊岡市城崎町湯島411 | 0796-32-3811 |
みなとや商店 | 豊岡市城崎町湯島416 | 0796-32-2014 |
いたや | 豊岡市城崎町湯島413 | 0796-32-2095 |
城崎書房 | 豊岡市城崎町湯島231 | 0796-32-2745 |
河本商店 | 豊岡市城崎町湯島235 | 0796-32-2003 |
短編喫茶Un | 豊岡市城崎町湯島127 | 0796-32-4677 |
エルベ | 豊岡市城崎町湯島113 | 0796-32-2818 |
井藤物産 | 豊岡市城崎町湯島85 | 0796-32-2644 |
太田物産 | 豊岡市城崎町湯島83 | 0796-32-2054 |
茶房夢屋 | 豊岡市城崎町湯島90 | 0796-32-4015 |
城崎文芸館 | 豊岡市城崎町湯島357-1 | 0796-32-2575 |
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城崎温泉観光センター | 豊岡市城崎町湯島78 | 0796-32-4141 |
城崎温泉 ロープウェイ | 豊岡市城崎町湯島806-1 | 0796-32-2530 |
SOZORO | 豊岡市城崎町湯島96 | 0796-32-0013 |
鴻の湯 | 豊岡市城崎町湯島610 | 0796-32-2195 |
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まんだら湯 | 豊岡市城崎町湯島564 | 0796-32-2321 |
御所湯 | 豊岡市城崎町湯島448 | 0796-32-2230 |
一の湯 | 豊岡市城崎町湯島415-1 | 0796-32-2229 |
柳湯 | 豊岡市城崎町湯島647 | 0796-32-2097 |
地蔵湯 | 豊岡市城崎町湯島796 | 0796-32-2228 |
さとの湯 | 豊岡市城崎町今津290-36 | 0796-32-0111 |
「本と温泉」は、2013年の志賀直哉来湯100年を機に、次なる100年の温泉地文学を送り出すべく、城崎温泉旅館経営研究会が立ち上げた出版レーベルです。
城崎温泉は、外湯めぐりとあたたかなもてなし、そして松葉蟹や但馬牛などの食文化で多くの文人たちに安らぎと刺激を与えてきました。志賀直哉を始め、さまざまな小説家や詩人、歌人、芸術家が訪れた文芸の温泉地として、これからの100年読まれ続ける新しい本づくりをしていきます。小説に限らず、詩やエッセイ、紀行、写真集、アートブックなど、さまざまな表現による、愉快で驚きに溢れた本をお楽しみください。
NPO法人 本と温泉
羽田空港→大阪国際空港(伊丹)→コウノトリ但馬空港
大阪空港→コウノトリ但馬空港
コウノトリ但馬空港→城崎温泉駅(バスまたはタクシー)
東京駅→〈新幹線〉→京都駅→〈特急きのさき〉→城崎温泉駅
大阪駅→〈特急こうのとり〉→城崎温泉駅
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大阪→中国道→舞鶴若狭道→北近畿豊岡道・八鹿氷ノ山IC→城崎温泉
京都→京都縦貫道・丹波IC→城崎温泉